【医師監修】その症状「疲労がピーク」のサインかも!? 50代からの休日の過ごし方も紹介

#ピーク #生活習慣 #疲労

  • シェアする
  • facebook
  • twitter
  • LINE

疲れがなかなか取れないのは、疲労がピークに達しているからかもしれません。疲労は病気につながる恐れもあるので放置は厳禁です。今回は疲労がピークに達した時のサインと無視するリスク、疲労がピークになる前にしたい対策と方法、休日のおすすめの過ごし方を紹介します。

この記事の監修医師
宝田美紗子 先生/千葉西総合病院、松本脳神経外科内科クリニック(狛江市)

宝田美紗子 先生/千葉西総合病院、松本脳神経外科内科クリニック(狛江市)

千葉大学医学部卒。

【専門分野】
総合内科専門医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医、ヘリコバクター学会認定医

疲労がピークのサイン

ベッドから起き上がる女性
日頃から疲れをためないように意識して過ごすには、疲労がたまった時に出る症状を見逃してはいけません。まずは、疲労がピークに達した時に現れるサインを紹介します。

身体の不調

疲労がピークの時に現れる身体の不調
  • だるい・つらいといった倦怠感を覚える
  • 身体が重く感じる
身体に負担やストレスがかかり過ぎると、細胞が傷付く恐れがあります。本来であれば、その傷を治す力が身体には備わっているのですが、負担がかかり過ぎると自己治癒するのは難しくなるでしょう。その結果、疲れが身体的な不調となって現れてしまうのです。

心の不調

疲労がピークの時に現れる心の不調
  • 気力・集中力がなくなる
  • 気分が沈む
  • 注意力が散漫になる
これらの不調は、比較的多くの人が経験しているでしょう。心と身体は密接につながっています。心の不調は、身体に蓄積された疲労が原因のこともあるのです。反対に、精神的な疲労が身体の不調を招くこともあります。

睡眠障害

疲労がピークの時に現れる睡眠に関する不調
  • 眠れない、起きられない、いつも眠いといった睡眠障害が起きる
  • うまく睡眠がとれないことで、日中も眠いことが増える
  • どれだけ寝ても眠気が解消されない
睡眠障害は疲れが蓄積し、自律神経や体内時計が乱れることで生じます。「常に眠い」といった睡眠に関するサインは日頃の生活習慣などが関係することもあり、見逃しやすいので注意が必要です。

疲労のピークを無視するリスク

倦怠感を感じている男性
疲労のピークを見逃すとさまざまな症状が現れ、場合によっては病気を招く恐れがあります。疲労のサインに気づくことの重要性を理解するために、疲労のピークを無視するリスクも把握しておきましょう。

免疫力の低下

耐えきれないほど身体に負担がかかると、免疫力が低下します。疲労が脳にまで伝わると疲労感が倍増し、自律神経やホルモンバランスの乱れを招くことも。それによってウイルスへの耐性や抵抗力がなくなると、風邪をひきやすくなる、もともと体内にあったウイルスが活動して発疹などの症状が現れる、といった不調が生じます。

慢性疲労

疲れのピークを見逃してそのままにしてしまうと、慢性疲労につながる恐れがあります。慢性疲労は疲れが半年以上続いたり、疲れの発生と解消が繰り返されたりする状態です。
なお、慢性疲労と慢性疲労症候群は別物です。慢性疲労症候群は疾患の一つのため、もしも日常生活に著しい支障をきたすほどの疲れが長く続く場合はこの病気を疑い、早めに病院を受診することをおすすめします。

自律神経失調症やうつ病などの心因性の症状

心の不調をそのままにしていると、自律神経失調症やうつ病などを発症することがあります。また、疲れがたまって免疫力が低下すると、入ってくるウイルスから守ろうと身体がサイトカインを生成するといわれているのです。これが脳に影響することで、うつ病を始めとする心因性の症状が出ることもあるようです。

疲労がたまる原因

パソコンの前で目に手をあてる男性
疲労がたまる原因は、身体や脳への負担などいくつかあります。疲労を蓄積させないために、原因についても理解しておきましょう。

さまざまなストレスの蓄積

身体にさまざまなストレスが蓄積されると、疲れとなって現れます。身体に影響を与えるストレスの種類と、主な原因は次の通りです。
ストレスの種類 主な原因
精神的ストレス ・人間関係の悩み
・生活環境の変化
身体的ストレス ・過労
物理的ストレス ・気温
・湿度
・騒音
化学的ストレス ・化学物質
・残留農薬
生物的ストレス ・花粉
・ウイルス
・細菌
生活の中で感じるストレスが絡み合うことで、身体の神経系・免疫系・内分泌系のシステムが異常をきたし、疲労となって現れると考えられています。

エネルギーの不足

食事を抜く、栄養バランスを考えていないなど、エネルギーの不足が原因で疲れが生じる場合があります。食事は人間の身体を作るものです。活動するために必要な力のもととなるので、非常に重要です。

脳への負担

脳を酷使し、脳に負担がかかることも身体の疲れが取れない原因の一つです。昨今はテレワークの普及もあり、パソコンやスマートフォンを見る時間が増えています。自分では気づかないうちに脳を酷使していて、疲労を感じているのかもしれません。

疲労がピークになる前にすべき対策

次に、疲労がピークになる前にできる対策について解説します。疲労がピークに達すると、身体にさまざまな影響が出てくることが懸念されます。それを防ぐためには、ピークに達する前に疲労を軽減させることが大切です。

気分転換をする/休憩する

ソファに座ってくつろぐ女性
趣味の時間を作る、身体を動かすなど、ストレスをためないように気分転換しましょう。また、疲れを軽減するには、身体や心だけでなく脳を休めることも必要です。短い時間でも良いので昼寝をする、深呼吸をするなど、何も考えない時間を作ってリラックスしましょう。

疲労軽減に期待ができる栄養素を摂取する

バランスの良い和食
エネルギー不足にならないよう、栄養をバランス良く摂ることも疲労対策になります。主なエネルギー源は、炭水化物・脂質・たんぱく質です。
疲労対策をしたい人におすすめしたい成分が、イミダゾールジペプチド(以下、イミダ)です。イミダは身体的・精神的疲労感の軽減に効果があると言われている成分です。鶏むね肉やマグロ・カツオなどの回遊魚の尾びれに多く含まれているため、これらの食品を積極的に摂取してはいかがでしょうか。
ニッポンハムでは、イミダを豊富に含んだ「イミダレシピ」を提供しています。詳しくは以下のリンクからご確認ください。

良質な睡眠をとる

すっきりとした寝起きの女性
睡眠は、疲れた身体や負担がかかった脳を、休ませたり回復させたりするのに必要です。しかし睡眠の長さは人によって異なります。重要なのは、スムーズに寝付いてぐっすりと深く眠るなど、質の高い睡眠をとることです。そのために次のことを意識しましょう。
睡眠の質を上げるコツ
  • 生活の中に適度な運動を取り入れる
  • お風呂に浸かってリラックスする

疲労をためないために…50代からの休日の過ごし方

普段の生活で少し工夫をするだけで、疲労対策の効果が見込める場合があります。最後に、中高年世代におすすめの休日の過ごし方について解説します。

休日でも決まった時間に起きる

カーテンを開ける女性
休みの日は長時間寝てしまいがちですが、なるべく普段と同じ時間帯に起きるよう心がけてみてください。寝過ぎると体内時計が狂い、だるさや倦怠感が出るなど逆効果になる恐れがあるためです。
また、毎日決まった時間に起きることで、睡眠のホルモンであるメラトニンの分泌が一定となるので、必然的に夜も同じ時間に眠くなると想定できます。どうしても休日の朝に少し長めに眠りたい人は、普段との起床時間の差を2時間以内に収めましょう。そうすれば、体内時計が大きくずれません。

軽い運動をする

運動をする男性
軽い運動を取り入れるのも、疲労対策におすすめです。運動によって血液がうまく循環し、疲れにくい身体づくりに役立ちます。ただし、激しい運動は逆効果になる恐れがあるので、散歩やウォーキングなどの有酸素運動を行いましょう。身体を動かすことに慣れて体力がついてきたと感じたら、ジョギングに移行するのも良いですね。

疲労がピークであるサインを見逃さず、疲れをためない生活習慣を

ジョギングをする老夫婦
さまざまなストレスや脳への負荷によって、自分でも気づかないうちに疲れはたまってしまうものです。疲労がピークであるサインを見逃すと、身体に大きな影響を及ぼす恐れがあります。疲労のピークや身体への危険性について理解し、疲労をためないための身体づくりを心がけましょう。