観察力は目に見える変化に気づく力のことです。日常のちょっとした変化を察知できれば、仕事の上でも役に立つ場面は多いでしょう。本記事では観察力や洞察力について、また観察力がもたらすメリットや簡単なトレーニング方法を解説します。
- 観察力とは何か。洞察力との違いも解説
- 観察力とは『物事の違いや変化に気づく力』
- 洞察力とは物事の背景を見抜く力
- 観察力がビジネスにもたらすメリット
- 1.トラブルやミスが少なくなる
- 2.分析能力を高められる
- 3.焦らず冷静に判断できる
- 4.気配りができるようになる
- 加齢により観察力は低下するが、対策はできる
- 年を重ねると認知機能が低下し、観察力や洞察力にも影響が及ぶ
- 生活習慣を改めれば、認知機能を維持できる
- 食事にイミダゾールジペプチドをプラスしてみて
- 観察力を鍛える簡単トレーニング
- 写真を毎日撮る
- 日常の出来事に興味を持つ
- 自分と価値観が違う人と話す
- 情報収集をする
- 毎日の簡単トレーニングで観察力を鍛えよう
観察力とは何か。洞察力との違いも解説
観察力は洞察力と混同されることが多いですが、両者には明確な違いがあります。まずは観察力の意味や、洞察力との違いから見ていきましょう。
観察力とは『物事の違いや変化に気づく力』
観察力とは、「物事の違いや変化に気づく力」のことを言います。客観的に物事を観察し、状況や事象を注意深く見る能力は素晴らしいですよね。では、仕事における観察力とは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
<仕事における観察力の例>
- 同僚や後輩を注意深く観察し、変化に気づくこと
- 顧客に配るフライヤーが古い情報のままであることに気づくこと
- メールアドレスが違うことに気づくこと
洞察力とは物事の背景を見抜く力
観察力が「目に見えるちょっとした変化にも気づく力」であるのに対し、洞察力は「目に見えない物事の背景や本質を見抜く力」を指します。両者の違いを表す例は次の通りです。
<観察力と洞察力の違い>
- 観察力:部下が最近遅刻しやすく、元気のない様子に気づくこと
- 洞察力:部下の遅刻は、健康にも影響するほどの悩み事が原因ではないかと推測すること
つまり、洞察力は観察によって得られた情報をもとに、起きている事象の根本を推測して見抜くことを意味するのです。
観察力がビジネスにもたらすメリット
物事のいろいろな変化に気づくことは、効率的な仕事にもつながることでしょう。ここでは、観察力のメリットについて紹介します。
1.トラブルやミスが少なくなる
観察力が高いと、物事の少しの変化に気づきやすい傾向にあります。そのため、いつもと違う傾向を感じると「何かが違う」と察知でき、結果的に仕事のミスやトラブルを防ぐ手段を早く選べるのです。
2.分析能力を高められる
物事の変化に気づくことで違った観点から考えられるため、分析能力が高まります。顧客との会話の中で、相手の表情や言葉のニュアンスなどに違和感を覚えることはないでしょうか。その会話を分析すれば、顧客の隠れたニーズを探し出せる可能性があります。ビジネスにおいては、小さな変化を見逃さない観察力が重要です。
3.焦らず冷静に判断できる
仕事でトラブルが起こると焦ってしまい、通常ではしないような判断を下してしまうこともあるでしょう。しかし観察力があれば、トラブルが発生した際に「何が問題なのか」を導き出せるので、冷静に判断できます。一つのことだけでなく、さまざまな事象を観察すれば、冷静に情報を整理できるはずです。
4.気配りができるようになる
観察力があると、人とのコミュニケーションにも役立ちます。たとえ相手が言葉に出さなくても、その表情や言葉のニュアンスから相手が求めることを読み取り、気配りができるようになるのです。コミュニケーションを円滑にするには気配りが欠かせません。同僚や部下、取引先などとスムーズにコミュニケーションが取れれば、相手と良好な人間関係が築けるでしょう。
加齢により観察力は低下するが、対策はできる
年齢を重ねたことで、観察力や洞察力、注意力などが落ちてきていると感じる人もいるかもしれません。ここでは、加齢が観察力の低下に影響するのか、また観察力を低下させないための方法について解説します。
年を重ねると認知機能が低下し、観察力や洞察力にも影響が及ぶ
50代・60代以降は、20代と比べて少なからず体力が低下します。加齢は身体全体に影響を及ぼしますが、認知機能の低下もその一つです。観察力も洞察力も、五感で感じたことを脳が処理して気づきや推測をしているため、認知機能の低下によって何かしらの影響が出てくると考えられます。
ただ、加齢で認知機能が低下したとしても、脳の活性化を促すことは可能です。脳に良い刺激を与えるために、仕事の際は「つまらない」ではなく、「楽しい」と前向きに考えましょう。集中力や思考力を使えば脳が活性化するため、加齢による影響を抑える効果が期待できます。
生活習慣を改めれば、認知機能を維持できる
50代を過ぎると、健康に気を遣う人も増えてきますよね。適度な運動や健康的な食事などによる健康維持は、身体に良いだけでなく認知機能の維持にも役立ちます。生活習慣を改めれば、観察力や洞察力に加え、仕事におけるパフォーマンスも維持できることでしょう。
食事にイミダゾールジペプチドをプラスしてみて
イミダゾールジペプチド(以下、イミダ)とは動物の筋肉中に多く含まれる物質で、人の脳にも存在しています。イミダの積極的な摂取は、運動パフォーマンスの向上、認知機能の改善に効果的です。特にイミダが豊富な食材は鶏むね肉です。毎日の食事に、鶏むね肉を積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
イミダが豊富に含まれている「イミダレシピ」はこちらで紹介しています。
観察力を鍛える簡単トレーニング
日常のちょっとした習慣を意識すれば、観察力を鍛えることは難しくありません。最後に、忙しい人でも取り組みやすい観察力を鍛えるトレーニング方法を紹介します。生活習慣や食事を見直して認知機能を維持し、観察力を高めましょう。
写真を毎日撮る
毎日写真を撮れば、何気なく暮らしている日常の中の、ちょっとした変化に気づけるようになります。被写体は何でも構いません。毎日同じものを撮影する定点観測や、気になったものを自由に撮影する方法など、心の赴くままに写真を撮ってみましょう。
毎日同じものや場所を撮ると、街並みや風景のちょっとした変化に敏感になり、観察力のトレーニングに効果的です。さらに、毎日違う場所を撮ると、「こんなところにお店があったんだ」と、これまで気にもしなかったことに気づけるでしょう。スマートフォンのカメラ機能を使えば手軽に撮影できるので、忙しい人でもチャレンジしやすい方法です。
日常の出来事に興味を持つ
毎日同じことの繰り返しだと、身の回りのちょっとした変化に気づかないまま過ごしがちです。しかし毎日の生活の中でも、何かしらの変化は起きています。例えば、毎日立ち寄るコンビニの商品を意識的に見てみると、新商品が登場していたり、季節ものが置いてあったりと、何かしらの変化があるのです。
日常には情報が溢れています。身の回りで起きていることに興味・関心を持つようにすれば、変化に気づく力が鍛えられることでしょう。
自分と価値観が違う人と話す
社会人になると、価値観が合わない人や交流がない人と関わる機会が減るものですよね。しかし観察力を鍛えるためには、あえて価値観が異なる人と話をしたり食事に行ったりすることもおすすめです。自分とは違った視点に気づけることでしょう。価値観が合わないと苦痛に感じるかもしれませんが、別視点で物事を見られるようになる、観察力を鍛えられる訓練だと思って挑戦してみませんか?
情報収集をする
普段から情報収集をしておくと、変化が起きそうな時、または起きた時にいろいろな推測ができるようになります。情報収集の対象は視野を広く持って世界情勢でも良いですし、もっとミニマムな身の回りに関する内容でも良いかもしれません。普段から気にしていれば、実際に変化が起きた時にいろいろと分析するための土台になることでしょう。
ただし、情報収集の際は信頼できるソースを選び、情報の全体像をつかんでおくことが大切です。情報に振り回されないよう注意しましょう。
毎日の簡単トレーニングで観察力を鍛えよう
物事のちょっとした変化に気づく観察力を身につけていると、コミュニケーション能力が向上したり、トラブルを減らせたりなど、仕事上でのメリットがあります。認知機能は加齢とともに少なからず低下しますが、きちんと対策すれば維持することは可能です。何歳からでも観察力は鍛えられるので、今回紹介したトレーニング方法や食事などに気を付け、自分自身の変化を感じてみてはいかがでしょうか。