![](https://cdn.clipkit.co/tenants/1113/articles/images/000/000/050/large/fbbb7f8d-2bb4-4dea-a1cf-19bd2e0c1012.jpg?1644052045)
イミダゾールジペプチドとは、2つのアミノ酸からなるジペプチドで、鶏、牛、豚などの代表的なお肉に存在する遊離アミノ酸・ジペプチドのうち、非常に多く含まれている成分です。人間の筋肉中にも存在し、運動パフォーマンスの向上や疲労軽減に役立つことが分かっています。この記事では、イミダゾールジペプチドの持つ効果について詳しく説明し、普段の食事から取り入れやすいおすすめの「イミダレシピ」も併せて紹介します。
そもそもイミダゾールジペプチドとは?
![ダンベルを持つ男性](https://cdn.clipkit.co/tenants/1113/item_images/images/000/001/490/large/80f7f23b-3855-4be2-bd21-e13a2b2c8de8.jpg?1644051922)
イミダゾールジペプチドは鶏や魚などのお肉に多く含まれている成分で、人間の筋肉中にも存在しています。まずは、具体的にどんな成分がどのように含まれるのか見ていきましょう。人間の筋肉中に存在するイミダゾールジペプチドの成分についても解説します。
2つのアミノ酸がつながった成分
イミダゾールジペプチドとはカルノシン、アンセリン、バレニンといったジペプチドの総称のこと。2つのアミノ酸がつながったものをジペプチドと呼び、そのうちイミダゾール基を持つものがイミダゾールジペプチドと呼ばれます。
- カルノシン:βアラニン+ヒスチジン
- アンセリン:βアラニン+1メチルヒスチジン
- バレニン:βアラニン+3メチルヒスチジン
日本ハム㈱中央研究所では、鶏肉からイミダゾールジペプチドを抽出し、20年以上研究を進めてきました。
さまざまな生物に含まれている
イミダゾールジペプチドは広く脊椎動物に含まれていて、生物によってイミダゾールジペプチドの種類が異なります。人間の身体にはおおむねカルノシンだけが存在し、特に瞬発力を生み出すのに使用する速筋と言われる筋肉や、脳に多く含まれています。
イミダゾールジペプチドのすごい効果
![ジョギングする人](https://cdn.clipkit.co/tenants/1113/item_images/images/000/001/491/large/52c8d0b9-2b48-41a0-8b5c-e0426d1eabc3.jpg?1644051458)
イミダゾールジペプチドは運動パフォーマンス向上に役立つことが分かっています。こちらでは、どのように効果が表れるのか解説します。
運動パフォーマンスが向上する
イミダゾールジペプチドは食品として摂取すると筋肉内に蓄積し、持久力(スタミナ)アップや筋肉痛の軽減など、運動パフォーマンスを向上させます。この優れた効果は、トップアスリートからも注目を集めるほどです。
乳酸によって筋肉が酸性化すると、筋収縮を妨げるため、運動の継続がしづらくなってしまいます。イミダゾールジペプチドは筋の酸性化を抑える作用があるので、摂取することで運動の継続の手助けになるのです。
なお、イミダゾールジペプチドはもともと人間の筋肉中にも存在する成分です。
中高齢者の疲労軽減に役立つ
人間の筋肉内のイミダゾールジペプチド(カルノシン)濃度は、加齢によって減少します。ですが、食品でイミダゾールジペプチドを摂取することにより筋力が向上し、中高年の疲労軽減につながることも分かっています。
継続して摂取すれば筋肉中に蓄積する
日本ハム㈱中央研究所の調査によって、イミダゾールジペプチドを30日間摂取した人の筋肉内には、イミダゾールジペプチド(カルノシン)が蓄積していることが分かりました。また、筋肉内のイミダゾールジペプチド(カルノシン)が増えた人ほどパワーの増加が確認されました。
調査では、イミダゾールジペプチド1.5gを含む食品を摂取し、30分後にペダリング運動を10セット行いました。イミダゾールジペプチドを摂取しない人がセットを重ねるごとにパワーが低下していったのに対し、摂取した人はパワーの低下が抑えられたことが確認できています。
このように、食品としてイミダゾールジペプチドを積極的に摂取すれば、筋肉内にイミダゾールジペプチド(カルノシン)が蓄積していき、運動パフォーマンスの向上が期待できます。
イミダゾールジペプチドは食品で摂取できる
![ハーブが乗った鶏むね肉](https://cdn.clipkit.co/tenants/1113/item_images/images/000/001/520/large/4ad01839-ae52-4ce9-b9db-859a23dfcf89.jpg?1644052221)
イミダゾールジペプチドは、鶏肉や豚肉、牛肉、魚にも含まれています。なかでも特にイミダゾールジペプチドを多く含むのが鶏むね肉やささみです。魚ならマグロやカツオなどの回遊魚の尾びれ、サケに多く含まれます。
イミダゾールジペプチドは熱に強いため、加熱調理しても摂取が可能です。水に溶ける水溶性の成分なので、茹でる・煮る調理をした場合は汁にイミダゾールジペプチドが多く溶け出しています。そのため、汁ごと食べられるスープなどにするか、汁をドレッシングなどに活用して摂取すると良いでしょう。
鶏むね肉を使ったおすすめの「イミダレシピ」
イミダゾールジペプチドを摂取したい時には、鶏むね肉を使ったレシピがおすすめです。北海道日本ハムファイターズの栄養サポート担当の管理栄養士が考えた、イミダゾールジペプチドが豊富な「イミダレシピ」を紹介します。
チキンソテー梅ソースがけ
![イミダレシピのチキンソテー梅ソースがけ](https://cdn.clipkit.co/tenants/1113/item_images/images/000/001/790/large/e9c30847-a604-4198-871d-438a38b56111.jpg?1645697487)
イミダゾールジペプチドを約750mgも摂取できる、鶏むね肉のソテーです。梅はクエン酸を含むので、イミダゾールジペプチドと一緒に摂ればダブルの疲労軽減効果が期待できます。
【作り方】
- 鶏むね肉にフォークでまんべんなく穴を開けて、塩と酒を振りかけて揉みこむ
- フライパンで鶏むね肉を蒸し焼きにする
- 梅干し、みりん、酒、しょうゆ、レモン汁を合わせたソースを火にかける
- 焼きあがった鶏むね肉を皿に盛り、ソースをかける
鶏むね肉入りシャキシャキサラダ
![イミダレシピの鶏むね肉入りシャキシャキサラダ](https://cdn.clipkit.co/tenants/1113/item_images/images/000/001/791/large/e0ff5876-f601-48e7-ba26-5881e44f8b99.jpg?1645697571)
食感の良いキャベツやもやしを、鶏むね肉と一緒にたっぷり食べられるサラダです。こちらはイミダゾールジペプチドを400mg摂取できます。火を使わずに作れるので、献立のレパートリーに加えやすいでしょう。ドレッシングにおろした玉ねぎとにんにくも加え、栄養たっぷりです。
【作り方】
- キャベツを千切りにし、もやしにラップをかけてレンジで加熱する
- 皮を取り除いた鶏むね肉を薄切りにし、塩こしょうを振ってからラップをかけてレンジで加熱する
- サラダ油、酢、おろした玉ねぎとにんにく、塩こしょう、砂糖を混ぜてドレッシングを作る
- 野菜と鶏むね肉をドレッシングで和える
サプリメントの活用もおすすめ
食事だけでイミダゾールジペプチドを摂取するのが難しい人には、サプリメントで効果的に取り入れる方法もおすすめです。食品だと消化に2~3時間ほどかかりますが、サプリメントの方が早く吸収できるので消化にかかる身体への負荷を軽減できます。また、サプリメントなら毎日続けやすいでしょう。
イミダゾールジペプチドを食事やサプリメントで摂取しよう
![鶏ハムを食べる人](https://cdn.clipkit.co/tenants/1113/item_images/images/000/001/493/large/411f9dd2-1523-4c37-9796-e46b079e080f.jpg?1644052400)
イミダゾールジペプチドは、運動パフォーマンスの向上や中高年の疲労軽減に期待できる成分です。毎日イミダゾールジペプチドを摂取する習慣が身につけば、健康的な身体づくりにも役立つでしょう。本記事で紹介した鶏むね肉を使ったレシピや、サプリメントを活用してみてはいかがでしょうか。